環境ビジネス総合研究所 - EBRI - インタビュー 第19回 パッシブエネルギージャパン株式会社 環境ビジネス総合研究所 EBRI

  • <<みっちゃんが行く!

    EBRI事務局担当の岩松美千子こと、「みっちゃん」が会員企業各社を訪問させて頂いて、インタビューした内容を紹介するコーナーです。

  • NO.19 パッシブエネルギージャパン株式会社 http://www.passivenergie.jp/

    1、仕事の内容
    住宅における、住環境を快適にする為の技術を提供している会社です。事業の中心は熱交換換気システムの設備です。国産の熱交換換気システムは全てダクト式の集中型装置で熱交換をしておりますが、弊社のシステムは独自なダクトレスの換気システムです。これはドイツの技術を応用しています。「インヴェンター」という製品で、企画・製造・販売・卸売りまでしております。

    2、EBRIに入ったきっかけ
    日本の環境技術の交流や、他社はどのようなビジネスをやっているかなどの知識を広め、ビジネスチャンスを見つけ、協力出来る会社を見つける為に入会させて頂きました。

    3、業界の状況、現状、景気
    建設業界の景気は上向きです。しかし、人口も減って新築棟数も毎年減ってきますし、またリーマンショックの影響が非常に大きかった為、撤退している工務店も多く、競争は結構激しいです。建築建材など設備においても同じように競争が激しいですが、景気が厳しい状況の中では、高い品質を認めている会社が生き残っていると思います。そして最近、環境にやさしい技術が求められておりますので、去年から「長期優良住宅」(換気や床下の断熱など、条件によりどれだけ家の寿命を延ばし、住宅の環境性能を高く、どのくらい冷暖房費が削減出来るかによって一棟あたり200万円の補助金が受けられる)の家を作っているような会社は大体弊社のお客さんになっています。去年の春からエコポイント制度ができ、それはまだ熱交換換気システムは対応していませんが、断熱とか窓サッシに補助金制度がありますので、そこで補助金を受けた方がそのあと何をするかという次のステップとして換気に目を向けています。このような住宅制度の政策に乗って行こうと思います。

    4、今後の方針
    弊社の換気は独自の技術で、他社に同様の製品はありません。それを活かしてもっと売り上げのシェアを伸ばし、次のステップはより安い製品を開発したいと考えています。長期的な目標は熱交換換気システムにおいて日本のナンバーワンを目指しています。
    日本は大きなマーケットなので需要を増やし、最終的には国内生産しようと思います。(現在はドイツで生産)
    住環境の「もっと快適!もっと省エネ!」に貢献したいと思っています。
    住宅の技術は世界的にみると日本は遅れていますので、そこに弊社の技術を活かして世界基準にしたいと思っています。
    去年の売り上げ台数は640台でした。今年は3000台位にしたいと思っています。しかし、不明な点が多く、創業1年目で実績も無い為、苦労しています。現在は新規顧客獲得に力を入れています。最近標準採用して下さる工務店もでき、これはかなり大切なことだと思っています。

    5、EBRIの中でどのようなことを考えているか
    展示会に出展させていただいて、あとは無礼講などで同じ業界や同じ技術を行っている会社との繋がりが出来ればいいと考えています。

    6、製品の説明
    「インヴェンター」という経口型換気システムです。意外と簡単な構造で、部品としては室内カバー、フィルター、換気ファン、蓄熱エレメント、スリーブ管、屋外フードの6つしかありません。
    一番重要なのは蓄熱エレメントです。酸化アルミがセラミック蓄熱エレメントと変化したものが、室内空気中の熱と湿気を吸収します。さらに表面が多孔質なので、表面積が非常に大きく吸収率が高いです。
    次の特徴は換気ファンについてですが、15Vの低電圧で動いています。安全性が非常に高く、直接触ったり、電源を抜いたりしても問題ありません。消費電力は少なく、3ワットです。LED照明と同じような電力用量です。音も静かです。
    ダクトレスで外壁に埋め込み式なのでどこでも簡単に使えます。通常は居室の一箇所に付けなくてはなりませんが、この製品は給気と排気を2台で対に行う為、新鮮な空気が室内に流れ、また70秒毎に給排気の向きが入れ替わり、空気の流れを変えています。これがとても特徴です。
    *外気より蓄熱エレメントに蓄積された熱と湿気を取り込んで室内に給気し、室内より蓄熱エレメントに熱と湿気を蓄えて屋外へ排気します。
    この給排気が70秒毎に交互に切り替わります。
    外気が0℃の場合、この装置を通過すると、室内には18℃になって送られます。
    また、通常の換気システムより冷暖房電気代が46%、他のダクト式の換気システムより冷暖房電気代が21%節約することが出来ます。
    インヴェンターは他社のダクトレス型換気システムより熱交換率が高いです。
    一般的な住宅の場合、壁や窓からの熱損失も大きいですが、換気による熱損失も非常に大きい為、これからの住宅はこのような換気システムが注目されます。
    従来のシステムと大きく違うのは配管がいらないので、衛生的です。ダクト内部はだんだん汚れてしまいますので、汚れた空気が入ってきてしまいます。
    その為ダクトの汚れを気にしている会社はほぼ弊社のお客様になってきています。
    平成15年より、新築の場合、換気システムが義務付けられました。シックハウス症候群の予防やアレルギー対策の為、換気は大事です。熱交換型換気システムを導入すればより快適になります。

    (特徴のまとめ)
    1、施工・メンテナンスが簡単
    2、省エネ(CO2大幅削減)
    3、ランニングコストが激安
    4、冷暖房の効率を上げる
    5、湿気・結露によるシックハウス予防
    6、ヒートショック予防

    現在、実績は主に一戸建て住宅ですが、マンションにも取り付け可能です。マンションでは結露防止の為にお勧めしています。

    ドイツ国内でこの製品は8,000台売り上げた際、業界第一位になり、去年は31,000台位売上げました。

    【編集後記】
    今回はたまたま施工現場が近くにあるということで、施工会社である株式会社東京営繕の菊池さんご案内のもと、建設中のモデルハウスに見学に訪れました。
    外装や内装の大まかな部分は完成しているものの、細かい部分は工事中で、肝心なインヴェンターは取り付けられていませんでした。
    しかし、エコを意識した人に優しく、健康を意識した住まいで、漆喰の壁や電磁波の発生しない電子調理器など、各所に様々な工夫が施されていました。

    建設中のモデルハウス

    インヴェンターは壁に埋め込まれます

    電磁波の発生しない電子調理器です

    陶板浴の設備もあり、足元ポカポカ

    モデルハウス玄関前にて

    インヴェンターは壁のちょっとした
    箇所に設置出来ます。

    事務所概観

    インタビュー後は会食です